社会福祉法人 任運社での「二泊三日の現場研修」
職員3名が大分県にある「社会福祉法人 任運社」に12月5日~7日(二泊三日)に研修に行ってきました。(特別養護老人ホーム・障がい者支援施設 等を運営)
松仁会では、今年創立40周年を迎え“思いを継承しつつ事業を継続する”ためには何が必要か、検討を重ね「中長期計画」を発表しました。
「継承する思い」とは、施設を運営するにあたっての“不変の理念”であり、松仁会にとっては「その人らしいふつうの暮らしを支える」という事です。
創設期にその方向性に大きな影響を与えてくれたのが、社会福祉法人 任運社の創設者 吉田嗣義先生です。松仁会の創設者 金子てるは、その吉田先生を「師」と仰ぎ、「ふつうの暮らし」を継続できる「ふつうのホーム」を作ることを使命として、実践を重ねてきたのが現在の東松山ホームなのです。
“おむつの随時交換” “寝食分離” “食事は口から”など、今では当然となっている考え方は試行錯誤の中から生まれた結果であり、“薬に頼らない認知症ケア”などにも繋がっています。
「中長期計画」の実践には改めて“共感する職員” “思いを伝えるリーダーの育成”が必要と捉え、職員を派遣しました。
【寮母は寶(たから)】
任運社の正面には「寮母は寶(たから)」と書かれたモニュメントがあります。
任運社では今でも「寮母」という名称で介護職を呼んでいます。
「老人ホームは家 一家の中心は母」
そこには「排泄物に汚れるきつい仕事であり、しかも優しさを必須条件とする高度な精神労働」への敬意を感じる事が出来ます。
≪1日目≫
特別養護老人ホーム「任運荘」の見学
廣本理事長に施設案内していただきながら、社会福祉法人 任運社の考え方についてお話ししていただきました。
「柵のないベッド」⇒行き届いたお世話で寝姿もきれいでした。
「エアマットは使わず手を入れる」が合言葉との事。⇒褥瘡予防への真剣な姿勢を感じました。
リーダーは「主導者」ではなく「主動者」⇒自ら率先して動く姿を見せる事!
≪2日目≫
障がい者支援施設「謄々舎」で現場研修。
食事・入浴・排泄の介助に入りました。
「最重度・最優先」をモットーに「利用者のニーズに耳を傾ける姿勢」を学ぶことが出来ました。
「障がいは個性」と捉え、その人に合ったソファー・空間を工夫しています。
ベッドが置けない方の為にはクッションの壁も手作りしています。
≪研修者のまとめ≫
築40年以上の施設でしたが、隅々まで掃除が行き届き、生活の場における「臭いは暴力」とおっしゃっていた吉田先生の教えを、大切に引き継いでいる姿を実感することが出来ました。
参加した職員3名からの正直な感想は、“親戚の家のような気がした。初めてなのにどこか懐かしさを覚えた”ということでした。
そこには吉田先生の影響を受け、「お年寄りのための施設」を目指してきた東松山ホームの原点を感じたからだと思います。
今後も研修や交流を重ね、切磋琢磨していける関係でありたいと思っています。
任運社の皆様、研修の受け入れありがとうございました。